建設業:経営事項審査の評点を上げるには(3)

経営事項審査は、直前の決算日を審査基準日として、経営規模や技術力、社会性に関する項目について採点され評点(P点)を出すもの、決算日終了後に、完成工事高アップや技術者の採用を行っても、評点には反映されません。

したがって、経審評点(P点)を上げるには、1年以上の期間をかけて、対策していくことが必要です。

ここでは、総合評定値(P点)を上げるにはどのような方法があるかの3回目です。

総合評定値(P点)の構成

経営事項審査の評価は、経営規模、経営状況の各項目の評点に一定のウェイトを掛けた数値が
「総合評定値(P点)」となります。算出式は、次のようになります。

(P)=0.25(X1)+0.15(X2)+0.20(Y)+0.25(Z)+0.15(W)

評点要素項目内容業種別or共通P点配点率
X1工事種類別年間平均完成工事高業種別25%
X2自己資本額および平均利益額共通15%
Y経営状況分析共通20%
Z技術職員数および工事種類別年間平均元請完成工事高業種別25%
Wその他の社会性共通15%

総合評定値(P点)は、業種ごとに算出されますが、X1、Zは、業種別の点数が、X2、Y、Wは共通の点数が評定値に割り当てられます。

Z(技術職員数・工事種類別年間平均元請完成工事高)を上げるには

Z点は、技術力に関する評価項目で、技術職員数・工事種類別年間平均元請完成工事高によって、算出されます。
点数アップの方法は、
1)受審する工事業種に対応する技術者の資格レベルを上げる
2)受審する工事業種に対応する技術者数を増やす
3)工事進行基準で元請完成工事高を計上(X1の1)に同じ)

受審する工事業種に対応する技術者の資格レベルを上げる

1級の技術者を育成することが不可欠です。
特に、1級施工管理技士の受検については、受検申込は毎年2月から3月末頃までで、
例年の試験日は、1次試験:7月、2次試験:10月です。

受検費用も、1次・2次それぞれで、12,000円程度かかりますので、計画的に受検準備を進めるようにしてください。

受審する工事業種に対応する技術者数を増やす

有資格の技術者を新たに雇用する方法があります。

ただし、雇用時期は注意してください。
技術者として評価されるには、審査基準日(決算日)審査基準日以前6か月を超える恒常的雇用関係及び常時雇用を確認できる者でなければなりません。
(決算日前6カ月以内や決算日後に雇用した場合は、対象者となりません)

W(その他の社会性)を上げるには

W点は、社会的貢献度に関する評価項目で、内容は多岐にわたります。

点数アップの主な方法は、下記のような項目です。
1)適正な社会保険等に加入する
2)建設業退職金共済に加入する
3)社内の退職金規定を作る
4)労災保険の上乗せ保険に加入する
5)自治体と「防災協定」を結び、地域の防災に協力する
6)建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置を実施する

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行政書士 尾﨑
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